Q1.お米がよくかかる病気は何ですか?
人間でも大人になってからかかる病気や、子供の頃かかりやすい病気があったりしますが、稲も同じように、苗の段階でかかる病気や、田植え後の田んぼの中でかかる病気などがあります。苗では「ばか苗病」など、田んぼでは「いもち病」「褐変穂」がよく知られています。


Q2.お米に病害虫がつくとどうなりますか?
病害虫の種類にもよりますが、病気にかかると収穫量が減ってしまう場合や、お米に斑点などの色が付き、品質低下につながってしまう場合などがあります。


Q3.病害虫を防ぐためにどんなことをしていますか?
人間も病気にかからないように、体力をつけたり、「予防接種」をしたりしますが、お米も弱い稲は病気にかかりやすいので、健康で丈夫な苗を作り、田んぼでも肥料を余分に与えすぎないように注意しています。また、病害虫対策についても予察(見回り)により、病害虫の発生状況を確認しながら適切に農薬を使用しています。


Q4.栽培基準や栽培履歴とは何ですか?
『北海道米あんしんネット』では、お米の栽培の際に使用する農薬などについて安全使用基準を守った上で、それぞれの産地で基準(使用商品、使用量、回数)を定めることとしています。栽培履歴(生産履歴)は、お米の栽培で使用した農薬などを記録することです。


Q5.栽培履歴からどのようなことがわかりますか?
栽培履歴により、「いつ」「だれが」「どこで」「どのように(どんな肥料・農薬・資材を使って)」作ったお米なのかを確認できます。また、農薬などの使用状況について安全使用基準を守ったものか確認できます。


Q6.収穫されたお米はどこに保管されていますか?
おもに産地(JA)の農業倉庫に玄米で保管されていますが、一部は「もみ」の状態で「カントリーエレベータ」などで保管されています。


Q7.お米のおいしさはどのように決まるのですか?
お米のおいしさ=「食味」は、(1)炊いたご飯の白さ・ツヤ(視覚)、(2)香り(嗅覚)、(3)甘みなどの味(味覚)、(4)口当たり・舌触り(触覚)など、五感のうち四感を総合したものとされています。その中でも最近のおいしさのポイントは「ツヤ」「粘り」にあると言われています。
ご飯の粘りは、お米の主成分であるでんぷんにあり、お米のでんぷんはアミロースとアミロペクチンの2つの成分から構成され、通常のご飯(うるち米)はアミロースを17〜23%含んでおり、アミロースの含有量が低いほど粘りが強くなります。(ちなみにもち米はアミロースを含んでいないので粘りが強い)もう一つ、ご飯の粘りに影響するする成分にタンパク含有率があります。栄養的にはタンパクを多く含んでいる方が良いのですが、タンパク含有率が低いほど粘りが強くなります。


Q8.北海道米にはどんな品種がありますか?
北海道米はうるち米12種類、酒造好適米3種類、もち米4種類、飼料用米1種類があります。(平成29年9月現在)さらに北海道米の評価を高めるため、道内3ヵ所の道立農業試験場と国の北海道農業研究センターで、良質・良食味品種の開発が進められています。

■品種の特性
 
品種名
採用年
系譜
早晩性
品種特性




昭和59年
母:キタヒカリ×巴まさり
父:空育99号
中早
耐冷性に優れた良食味品種
昭和63年
母:しまひかり
父:キタアケ
中早
炊き上がりの白さと粒感がある北海道を代表する良食味品種
平成8年
母:あきたこまち×道北48号
父:きらら397
中早
障害型耐冷性に優れ、食味が「きらら397」を上回る極良食味品種
平成13年
母:ひとめぼれ×空系90242A
父:あきほ
中早
収量性が高く、極良食味の北海道基幹品種
平成13年
母:彩×道北50号
父:キタアケ
中早
白度、食味等に優れた低アミロース品種
平成15年
母:空系90242B
父:上育418号(ほしのゆめ)
中晩
耐冷性に優れた極良食味品種 道南・空知地域で限定作付
平成15年
母:空育151号
父:上育418号(ほしのゆめ)
早中
極耐冷性 耐病性 多収の加工用(冷凍ピラフ)品種
平成17年
母:空育150号(あきほ)
父:北海287号
中早
粘り、柔らかさに優れる低アミロース品種  
平成18年
母:上育428号
父:空育159号
早早
直播、移植兼用で耐冷性が強く多収「ほしのゆめ」並みの良食味品種
平成20年
母:札系96118
父:上育427号(ほしたろう)
中早
新潟県産コシヒカリに匹敵する極良食味品種
平成24年
母:ふ系187号×空育162号
父:ふっくりんこ
中中
強耐病性の良食味品種 農薬を節減して栽培できる
平成25年
母:上育455号
父:大地の星
中早
多収で耐冷性、耐病性を持ち、籾割れ発生の少ない品種


平成12年
母:八反錦2号
父:上育404号×きらら397
中早
酒造好適米 心白の発現率が高く、酒母やもろみにおける溶解性が良い 耐病性に優れる
平成18年
母:北海278号(初雫)
父:空育158号(吟風)
中早
酒造好適米 耐冷性が強く、吟風の作付けが困難な地域でも作付けができる
平成26年
母:雄町×ほしのゆめ
父:空育158号(吟風)
中早
酒造好適米 心白発現がよく、千粒重が重くて多収 障害型耐冷性が強い品種


平成元年
母:上育糯381号(たんねもち)
父:おんねもち
早晩
耐冷性、品質(白度)に優れ、北海道もち米の主力品種
平成7年
母:上系85201
父:北育糯80号(はくちょうもち)
中早
耐冷性、耐倒伏性、品質(白度)などに優れている品種
平成21年
母:北海糯286号×上育糯425号
父:風の子もち
早中
耐冷性が極めて高く、白度、食味ともに高く評価される品種
平成25年
母:上系糯04240
父:上育糯451号(しろくまもち)
早中
硬化性が高く、耐冷性に優れている品種

そらゆたか
平成28年
母:空育酒170号(彗星)
父:北海302号(ゆきさやか)
早晩
耐冷性、いもち病抵抗性、耐倒伏性に優れる、多収性「知事特認品種」
※早晩性は出穂期による。※「知事特認品種」は多収性専用品種で主食用以外の用途に生産され、知事の申請に基づき地方農政局長等が認定した品種。


Q9.期待の新品種はありますか?
新しい品種のお米を育てるには10年ほどかかりますが、道立道南農業試験場の大型温室での世代促進や、上川農業試験場での葯培養による育種などの技術開発を進め、育種年限を2〜3年短縮することが可能となりました。また、道内の農業試験場では、米の食味を理化学的分析値によって評価し、良質・良食味品種の開発に努めています。このように、生産者や農業関係者が一体となって品種改良と栽培技術の確立に取組んでいます。